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2021年6月16日 (水)

梨農家から見た鳥取ブランド「新甘泉(しんかんせん)」とは?

内容:

皆さんこんにちは!

たにがみ農園の谷上です!

 

今日は、いろいろな方にどんな品種なの?と良く聞かれる「新甘泉」(しんかんせん)についてです。※写真右上

Photo_20210616000301

「新甘泉」は、たにがみ農園でも主力品種の一つなのですが、意外と名前の由来やどのような品種なのかなどをご存じない方が多いので、梨農家からみた記事を投稿します。

(1)新甘泉の名前の由来

(2)新甘泉の味と歯ごたえの特徴

(3)いつ買えばよいのか?

(4)梨農家からみた新甘泉

(5)栽培上の課題は地域で解決

(6)新甘泉が気になった方は

 

それでは、まずは一番聞かれる名前の由来から!!

新甘泉の名前の由来

「新甘泉」の歴史はまだ浅く、鳥取県の園芸試験場で平成20年に登録された新品種で、甘みの強い赤梨「筑水」と青梨の代表格であり皆さんよくご存じの「二十世紀」(正確には「おさ二十世紀」)を掛けあわせた鳥取県のオリジナル品種です。

エリート品種・ブランド品種などともいわれますが、なんと掛け合わせて採取した2万粒の種子から選びに選び抜かれて、品種登録にまで至ったのはたったの6品種。

 

そのうちの一つが「新甘泉」ですので、エリート中のエリートといっても間違ありません。

 

そして、梨の栽培では100年以上の歴史を誇る鳥取県が「二十世紀」「幸水」に続いて梨界のスターになるようにとの願いを込めて、新しい甘い泉「新甘泉」と名づけました。(どうやら「新幹線」とは直接関係はないようです)

 

命名者の願いがかなったのか、登録から14年ほどたった今では、鳥取を代表する人気品種となっています。

 

ちなみに、いきなり赤梨と青梨などと書いてあって、初めて聞いたという方も多いかもしれません。

ちなみに「新甘泉」は赤梨に分類されますが、今回の本題ではないので、今日のところは日本の梨はどちらかに分類できるんだくらいに覚えておいてください。

 

新甘泉の味と歯ごたえの特徴

皆さんは果樹の品種のかけ合わせが何のために行われるかご存じでしょうか?

 

当たり前の話ですが、それぞれの品種の「良いとこ取り」をするためにかけ合わせが行われます。

良いとこ取りとは言っても、いろんな観点がありまして、まずは当然「味」、それから「食感」、農家視点で言えば「育てやすさ」や「病気への耐性」などが挙げられます。

 

この記事を読んでいる方は、当然「味」や「食感」に興味があるでしょうから、そちらについてコメントしていきます。

 

味については、掛け合わせ元である「筑水」から高い甘みを引き継いでいます。

「二十世紀」系の品種は、甘みに加えて酸味もあることがあり、そのバランスの良さが多くの人に好まれる理由の一つですが、「新甘泉」には酸味はほとんどありません。梨の収穫作業中は甘すぎて酸味のある二十世紀をよく食べるくらい。

酸味があるかないかで、どちらがよいか好みが分かれるところですので、ぜひ一度食べ比べをしてみてください。

 

次に「食感」ですが、こちらは「おさ二十世紀」からシャキシャキ感を引き継いでいます。日本の梨といえば、やっぱりその独特のシャキシャキ感が大事ですよね?

シャキシャキが好きで、甘い果物が好きという方には超おすすめの品種といえると思います。

 

栽培環境によって水分の多さが違うのはご存じですか?砂地で栽培すると甘いけど、水分が少なくガリガリする場合がありますが、水気のある土壌での栽培環境や、昼夜の温度差が大きい標高の高い栽培地だと、ザップと水分が沢山あふれる梨になります。栽培されている地域を想像できれば、選ぶ幅が広がって楽しいかもしれませんね!

 

いつ買えばよいのか?

「新甘泉」の収穫時期は、その年の天候にもよりますが「二十世紀」よりもやや早い8月中旬から9月初旬にかけてです。(2021年は少し早めの収穫になるかもしれません)

人気の品種でもあり、のんびりしているとどこでも品切れなんてことになりますので、早めの予約注文をしておくのがおすすめです。

 

梨農家からみた新甘泉

では、少し視点を変えて、梨農家から見た「新甘泉」についてまとめていきます。

・栽培技術

鳥取県の多くの生産者が青梨といわれる二十世紀梨を栽培しており、赤梨の新甘泉は栽培技術がすこし異なるため、多くの農家で、その特徴をつかみながら日々技術向上をしているのが現状です。

まぁ、新しい品種を栽培する際にはその品種にあった栽培技術を考えるのが当然といえますが、果樹栽培で難しいのは、農園の環境(日当たりや水はけなど)によって梨の生育に影響がでたり、そもそも苗の台木の個体差があるので、一本一本生育についての特徴が異なる点です。

冒頭に述べたように、「新甘泉」はまだ新しい品種ですので、多くの農家で、さまざまな試行錯誤を続けられています。ここ数年でようやく新甘泉の問題点や注意点が集約・共有されて、ある程度安定的に生産されるようになってきたといえるでしょう。 

しかし、まだまだ「黒星病」や「胴枯病」など収穫量に直結する問題も山積していますし、どの地域でもある農家の高齢化の影響もあり、生産量が伸び悩んでいます。

・生産量

とても人気があるのに多くの生産量が増えていかないため、初めて食べてそのおいしさにとりこになり、「新甘泉」をまた食べたいと思っても、のんびりしていると、なかなか手に入れることができなかったりします。食べ終わって再注文する頃には商品がない事がほとんど。

生産者としては、そのような状況を解消すべく、美味しい梨を多くの人に届けられるように課題を少しずつ解決していくために日々努力をしています。

 

栽培上の課題は地域で解決

どのように生産量を上げるための課題解決を行っていくのかといいますと、栽培地域によって違いますが、果樹に関しては、1年に1回しか栽培できない制約がありますので、まずその制約を念頭に置いてどれだけ情報や実践結果を集約できるかが鍵です。

 

一農家だけでは限界があるため、たにがみ農園のある鳥取県の佐治町では梨農家が集まって、課題をもって研究し成果発表をおこなう会があったり、試験場に研修にいったり、よい事例がある取り組みを学びに行ったりと日々研究を行っています。

鳥取の専門誌もたくさんの研究成果が発表されていたりします。

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あとは、他の品種で課題解決してきた知見を活かして解決策の仮説を見いだしていくのみなのかなと思います。そう考えると、皆さんがおいしい梨を食べたいとき食べるためには、鳥取県という大きいくくりだけでなく、生産地にこだわっていただくことが必要なのではないでしょうか。私が他の果物を注文する時は産地って結構意識してますよ!

 

新甘泉が気になった方は

ということで、梨農家の視点から見える景色みたいなものも含め、「新甘泉」についていろいろ書いてみましたが、いかがでしたか?

 

この記事を読んで

・「新甘泉」が気になる

・やっぱり私は「二十世紀」だな

・他においしい品種はないのかが気になる

といった感想を抱いた方は、ぜひたにがみ農園のホームページから厳選された品種の梨をご購入ください。

 「たにがみ農園」https://tanigami-nouen.jp/

「新甘泉」はふるさと納税でも大人気ですので、どちらで購入するにしても、早めの予約がおすすめです。

さとふる「新甘泉」

ふるさとチョイス「新甘泉」

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